2020年08月24日更新WEB研修「第2回産業看護職セミナー」開催しました!

 新型コロナウイルス感染拡大防止対策として、第2回産業看護職セミナーをWEB方式で開催いたしました。WEB形式での受講環境が整わないお申込者には、研修室のスクリーンで聴講していただき、受講者は13人。県外からも参加いただきました。

 今回のセミナーは、中里内科クリニックDMの糖尿病認定看護師である中里明子氏を講師にお迎えし、「血糖値高めからの保健指導」と題してお話しいただきました。
 これまで「治療の基本が食事と運動、改善しなければ薬物療法」であった糖尿医療が、「軽症の時期から病態に応じた治療薬を選択・継続」にかわり、健診の数値だけの情報にとらわれず、産業看護職だからこその独自の視点で支援の必要な労働者を見極め、早期に医療に結び付けることが求められていること、治療を継続するために医療現場から産業看護職に期待することをお伝えいただきました。
 また治療をサポートする看護職として講師自らがどのような姿勢で患者と向き合っているのか、具体的な事例や声のかけ方を紹介いただき、参加者それぞれが自身の従業員へのアプローチについて振り返り課題を見つけることのできたセミナーとなりました。
 研修は、受講者から自然と拍手が湧き閉会となりました。

【参加された産業看護職よりメールにてお寄せいただいた感想を紹介いたします】
 今回の研修で空腹時血糖・HbA1Cだけでは見えてこない糖尿病について、OGTTの重要さ、また早期介入の大切さが改めてわかりました。職域の場でも健診結果から、色々な検査項目への受診勧奨を行っていますが、特に糖尿病疑いへの受診勧奨の難しさ、また一度医療機関につなげても自己中断してしまうなど、血糖コントロールが悪い方への共通する気質、頑固さ、難しさを感じていました。
 受診してもらうことばかりに目が向きがちですが、対象者が大切に思っていることをヒアリングしながら受診を拒んでいる理由に耳を傾け、受診が遅れるとどんなことが起きるのか、本人がイメージしやすいように伝える事、症状がないだけに難しいですが、自分事として、自分が主体となって行動できるようなかかわりが大切だなと思いました。
 無理やり受診につなげても、中断してしまうのは当然のことですよね。また質疑応答にもありましたが、紹介する医療機関も重要ですね。
 患者さんに寄り添った治療・指導を行ってくれるところをかかりつけにもてることはとても幸せなことだと思いました。
 治療がスタートしてからの、産業保健スタッフに求められるポイントも分かりやすく教えていただきよかったです。是非、連携して対象者がサポートできたらと思っております。

【次回のご案内】
 第3回産業看護職セミナーは、11月12日です。テーマは「企業で期待される看護職の役割を考える」愛知医科大学の鈴木孝太教授を講師にお招きします。
 産業看護職を対象とした研修ですが、内容に関心をお持ちの、人事労務担当者、衛生管理者等の受講希望についてはお電話にてお問合せください。
 なお、延期になっております5月開催予定の第1回産業看護職セミナーは12月を予定しております。開催日程が決まり次第、HP・メールマガジンにてご案内いたします。